この記事では都内から日帰りで楽しむことができる観光地「秩父」についてご紹介しています。
秩父へのアクセス
秩父は埼玉県西部にある街で,都内からは西武池袋線が通っています。特急ラビューを使えば池袋から1時間15分ほどでアクセスでき,日帰り旅行にはもってこいの立地にあります。特急ラビューについては以下の記事でご紹介していますので,よろしければそちらもご覧ください。
もちろん車でのアクセスも可能で,関越自動車道花園ICから国道140号で秩父市中心部へとアクセスできます。
秩父周辺での移動手段は車のほか,バスや鉄道があり,主要な観光地へのアクセスも非常にいいです。特に秩父鉄道は秩父だけでなく長瀞や三峰口など,主要な観光地がある場所に通じています。
秩父周辺の観光地
この記事では秩父周辺を3つのエリアに分けてご紹介します。
秩父駅周辺

秩父駅周辺は秩父エリアの中心部となっています。秩父駅だけでなく,都内との連絡駅となっている西武秩父駅や御花畑駅,和銅黒谷駅などがあります。このエリアには以下のような観光地があります。
秩父神社

秩父神社は、埼玉県秩父市番場町に鎮座する神社で、日本の歴史に深く根ざした古刹の一つです。式内社であり、武蔵国四宮に位置しています。社殿は権現造と呼ばれる建築様式で、江戸時代初期の特徴をよく留めています。毎年12月に行われる「秩父夜祭」は、ユネスコ無形文化遺産に登録されており、多くの観光客が訪れます。現在の祭神は八意思兼命、知知夫彦命、天之御中主神、秩父宮雍仁親王です。
アクセス | 秩父鉄道「秩父駅」徒歩7分 |
所在地 | 〒368-0041 埼玉県秩父市番場町1−3 |
橋立鍾乳洞

橋立鍾乳洞は、埼玉県秩父市番場町にある唯一の観光可能な鍾乳洞です。武甲山西麓の浦山川に面した場所にあり、約80メートルの石灰岩の大岩壁が特徴です。洞穴の内部は広くなり狭くなり、鍾乳石や石筍、岩皺などが奇怪な文様を作り出しています。雨宿りや夏の避暑地としても利用され、ちょっとした冒険気分を味わえる場所として親しまれています。
アクセス | 秩父鉄道「浦山口駅」徒歩11分 |
所在地 | 〒369-1872 埼玉県秩父市上影森708 |
羊山公園

羊山公園は,埼玉県秩父市大宮にある広大な公園で,一面に芝桜が植えられた「芝桜の丘」が知られています。毎年4月上旬から5月上旬にかけて花が咲き,多くの観光客が訪れます。公園内には見晴らしの丘やふれあい牧場,美術館などもあります。
アクセス | 西武鉄道「西武秩父駅」徒歩20分 西武鉄道「横瀬駅」徒歩20分 秩父鉄道「御花畑駅」徒歩20分 |
所在地 | 〒368-0023 埼玉県秩父市大宮6360 |
秩父ミューズパーク

秩父ミューズパークは,埼玉県秩父市と小鹿野町にまたがる豊かな自然環境に恵まれた長尾根丘陵に位置しています。広大な敷地(約375ヘクタール)には,スポーツの森ゾーン,音楽の森ゾーン,文化の森ゾーンがあり,それぞれ約3キロメートルの「スカイロード」でつながっています。ここでは,音楽堂,野外ステージ,ミューズの泉,大庭園などの芸術・文化施設,多彩なスポーツ施設を楽しむことができます。基本テーマは「感性と共感」で,いつでもあえる心のふるさとをめざして整備されています。
アクセス | 西武鉄道「西武秩父駅」・秩父鉄道「御花畑駅」から 秩父ミューズパーク循環バス「ぐるりん号」乗車約20分 |
所在地 | 〒368-0102 埼玉県秩父郡小鹿野町長留2518 |
聖神社

聖神社は,埼玉県秩父市黒谷に鎮座する神社で,「銭神様」と親しまれています。慶雲五年(708年)に秩父で見つかった銅が朝廷に献上され,年号が「和銅」に改元されました。この年に発行されたのが日本最初の流通貨幣とされる「和同開珎」です。和同献上の際,元明天皇から遣わされた勅使によって近くの祝山に金山彦命(鉱山の神様)が祀られ,その後,和銅元年に現在の地に遷座し,聖神社が創建されたと伝わっています。
アクセス | 秩父鉄道「和銅黒谷駅」徒歩6分 |
所在地 | 〒368-0001 埼玉県秩父市黒谷2191 |
長瀞駅周辺
長瀞駅周辺には以下のような観光地があります。
長瀞ライン下り

長瀞ライン下りは、秩父の名勝で、木造の和船に乗って荒川を下る観光アクティビティです。ダイナミックな自然のスクリーンを眺めながら、瀬や淵と表情を変える流れを楽しむことができます。長瀞の自然が創り出す美しい景観はまさに息をのむほどです。船頭さんたちが個性豊かなガイドで楽しみを盛り上げてくれます。カメラや携帯電話はバックの中にしまっておくのがベストです。
アクセス | 秩父鉄道「長瀞駅」徒歩3分 |
所在地 | 〒369-1305 埼玉県秩父郡長瀞町 |
長瀞石畳

長瀞石畳は,埼玉県秩父地方にある荒川中流の渓谷で,国指定の名勝・天然記念物です。この地域は約8500万年~約6600万年前(中生代白亜紀)にプレートとともに地下20~30kmの深さに引きずり込まれてできた結晶片岩が分布しています。結晶片岩は薄くパイ生地のように剥がれやすい岩石で,岩畳は結晶片岩が荒川の流れによって侵食されてできた河成段丘です。この美しい景観は,荒川の青く淀んだ瀞によって一層引き立っています。また,対岸の岩壁は「秩父赤壁」と呼ばれ,断層の動きで岩石が砕かれたところを荒川が侵食してできました。長瀞は観光地としても知られ,岩畳や秩父赤壁は訪れる人々を魅了しています。
アクセス | 秩父鉄道「長瀞駅」徒歩5分 |
所在地 | 〒369-1300 埼玉県秩父郡長瀞町長瀞 |
月の石もみじ公園

月の石もみじ公園は,埼玉県の長瀞町にある美しい紅葉スポットです。この公園は,上長瀞駅から徒歩約5分の荒川沿いに位置しています。約50本のイロハモミジやクヌギ,モミなどが植えられており,秋には燃えるように赤く染まった紅葉が楽しめます。公園内には詩人・高浜虚子が詠んだ「ここに我句を留むべき月の石」という句碑があり,その名前も由来となっています。紅葉の見頃にはライトアップも行われ,多くの人々が訪れます。
アクセス | 秩父鉄道「上長瀞駅」徒歩7分 |
所在地 | 〒369-1305 埼玉県秩父郡長瀞町長瀞947 |
宝登山

宝登山は,埼玉県秩父郡長瀞町にある山で,標高497メートルです。この低山は初春から夏には桜,秋には紅葉,冬には幻想的な雲海と,四季折々の自然の美しさが楽しめます。宝登山ロープウェイで気軽に山頂までアクセスでき,秩父の町並みや武甲山・両神山などの素晴らしい眺望も楽しめます。
アクセス | 秩父鉄道「長瀞駅」徒歩15分 |
所在地 | 〒369-1305 埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1828 |
三峰口駅周辺
三峰口駅周辺にある観光地は以下のようなものがあります。
三峰神社

三峰神社は,埼玉県秩父市にある神社で,標高1,100メートルの山奥に位置しています。この神社は,狼を守護神とする山犬信仰で知られており,境内には狼の像が鎮座しています。また,拝殿の手前には珍しい三ツ鳥居があります。三峯神社は,伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉册尊(いざなみのみこと)を主祭神とし,造化三神(天之御中主神,高御産巣日神,神産巣日神)も祀られています。歴史的な由緒と美しい自然環境から,多くの参拝客が訪れています。
アクセス | 西武鉄道「西武秩父駅」から 西武観光バス三峰神社線で1時間30分強「三峰神社」下車 |
所在地 | 〒369-1902 埼玉県秩父市三峰298−1 |
滝沢ダム

滝沢ダムは,埼玉県秩父市に位置する一級河川・荒川水系中津川に建設された多目的ダムです。独立行政法人水資源機構が施工を行い,荒川の治水と東京都・埼玉県への利水を目的に計画されました。このダムは重力式コンクリートダムで,高さは132メートルあります。滝沢ダムは荒川上流ダム群の一部で,荒川の水資源開発に重要な役割を果たしています。ダムによって形成された人造湖は「奥秩父もみじ湖」と名付けられ,秩父多摩甲斐国立公園に含まれています。
アクセス | 秩父鉄道「三峰口駅」から 西武観光バス中津川線で約30分(自由降車) |
所在地 | 〒369-1901 埼玉県秩父市大滝3021 |
秩父観光モデルルートご紹介!
ここでは実際に筆者が訪れたルートを2つご紹介します。
車で行く!自然を感じるルート
10:30 都内を出発
まずは関越道と国道140号を通って秩父駅へ向かいます。私は都内で車をレンタルしましたが,鉄道で秩父まで向かい,秩父でレンタルするのも手でしょう。2時間ほどで到着するでしょう。
12:30 秩父でそばを食べる
秩父は蕎麦屋さんが多く,またとてもおいしいことで有名です。駅前にも様々ありましたが,私が食べたのは「長尾根」というところでした。そば処出身ということもあり,多くのそばを食べてきた自信がありますが,ここのおそばは非常においしかったのでお勧めです。
13:30 橋立鍾乳洞
おそばを食べたらひんやりする「橋立鍾乳洞」へと向かいました。鍾乳洞内は撮影禁止となっていました。中はやはり涼しく,またなかなか急なところが多かったので,足腰に不安がある人には正直厳しいかと感じました。外にはカフェもあるので,見学に疲れた後の休憩にももってこいでした。
14:30 浦山ダム

今回の記事では紹介していませんでしたが,浦山ダムも非常におすすめのスポットです。訪れたのは7月で,新緑が非常にきれいでした。ダムの下と上を行き来できるようになっており,ダムの仕組みを知ることもできました。
15:30 聖神社

聖神社は近くに和銅遺跡があり,かの有名な和同開珎が置いてありました。
16:00 帰路に就く
あとは休憩をはさみながら運転をして帰り,18時過ぎに都内に戻りました。ほかに三峰神社等を回れば20時ぐらいまで楽しめるでしょう。
鉄道で行く!紅葉を楽しむルート
10:30 特急ラビューで秩父へ
池袋から特急ラビューで西武秩父へと向かいます。飯能からは進行方向は逆転しますが,ほとんどの人は座席を回転することなく利用していました。
11:50 西武秩父駅到着
西武秩父から三峰神社までバスが出ているのですが,バスの時間まで余裕があったので,駅前でおそばを食べました。そして駅前のバス乗り場から急行バスで三峰神社まで向かいました。
14:00 三峰神社
長いことバスに揺られて三峰神社につきました。一応このバスは三峰口駅も通るのですが,影森~三峰口間は鉄道の本数が少ないのでバスを選択するのがおすすめです。折り返しのバスで西武秩父へと戻りました。
15:50 西武秩父駅へ戻る
西武秩父駅へと戻ったら秩父鉄道に乗り換えて長瀞へと向かいます。西武秩父駅には秩父鉄道は乗り入れていませんので,御花畑駅まで歩きます。
17:00 月の石もみじ公園
紅葉のシーズンはもう暗くなり始める時間帯ですので,月の石もみじ公園のライトアップが非常に映えます。月の石もみじ公園は昼間は無料(協力金制度あり),ライトアップ時は中学生以上300円となっています。
18:00 帰路に就く
帰りは寄居から東武東上線で池袋まで帰りました。ほかにも熊谷まで乗って新幹線で変えるなどの方法もあるので,予算や疲れ具合などによって変えるのもいいでしょう。また今回は三峰神社に言った影響で2カ所しか回れませんでしたが,三峰神社に行かなければ他にも色々楽しめるでしょう。
まとめ
以上が秩父周辺の観光紹介でした。秩父は都心からアクセスしやすいのにもかかわらず,都内では味わいにくい自然や食を,様々な時期で楽しむことができるので,ぜひ日帰り観光をしたい人に行ってもらいたいと思いました。よかったらこの記事を参考にしてみてください!