この記事では新幹線や特急列車にある「自由席」について解説しています。
自由席と指定席の違い
自由席と指定席は以下の点で異なります。
座れる座席
自由席と指定席では座れる座席が異なります。まず指定席は自分の指定された列車の座席に座ることができます。先発の列車、および同じ列車の自由席はルール上乗ることはできません(旅客営業規則第175条による)。ただし後の列車の自由席には乗車することができます(旅客営業取扱基準規程第272条の2による)。このことについては以下の記事で詳しくご紹介しています。
対して自由席の場合は、同区間で同日の自由席であればどの列車にも乗ることができます。そのため予定よりも早く乗車する場合でもある程度時間を気にせず乗ることができます。ただし座れる座席は自由席のみですので、全車指定席の場合は自由席券では乗車することができません(特例で東北新幹線の仙台以北のみの乗車は可能)。
特急料金
自由席と指定席では特急料金が異なります。指定席の場合は利用日によって通常期、繁忙期、最繁忙期、閑散期に分けられそれぞれ値段が異なります(ただしJR北海道在来線は通年通常期、JR九州在来線・西九州新幹線は閑散期なし)。
これに対して自由席は通年通常期の指定席特急料金から530円引きです(グリーン車やグランクラス、寝台車は、乗車日に適用される普通車の指定席特急料金から530円引き)。
立席特急券・特定特急券との違いは?
特急券には指定席特急券、自由席特急券の他にも、立席特急券や特定特急券があります。これらの違いについても解説します。
立席特急券
立席特急券は乗車する日付と列車、区間を指定して、座席の使用を条件としない特急券です。通年で全車指定席となるはやぶさやこまちなどの列車が満席になった場合に発売されます。空席がある場合は座っても構いませんが、その座席の指定を受けている人が来た場合は譲る必要があります。
なお特急料金は通常期の当該列車の指定席特急料金から530円引いた額となります。
立席特急券は通年で全車指定席となっている列車が対象ですので、期間限定で全席指定となる東海道新幹線ののぞみ号などでは発売されず、自由席特急券で空いている席、もしくはたちっぱなしで乗車することができます。
特定特急券
特定特急券とは特定区間で自由席を利用する場合に適用される特急券です。通常の自由席特急券と異なる点としては、対象の区間が限定されている点と、特急料金があります。
対象となる区間は新幹線の隣接駅間(九州新幹線と郡山〜福島を除く)などとなっています。詳しくは旅客営業規則第57条(1)ニ(イ)に示されています。
また特定特急料金は通常の自由席特急料金よりも安くなります。
まとめ
以上が自由席のご紹介でした。新幹線や特急列車でよく見る自由席ですが、指定席とはやや取り扱いの異なる部分があります。ぜひこの記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。