この記事では、仙台〜山形間移動する際に、鉄道や高速バスといった中からどれを選ぶべきかについて紹介しています。実は仙台〜山形間の移動はかなりの需要があります。例えば仙台〜山形間の高速バス利用客数は、2007年度で134万人に達しています(出典:Wikipedia)。そこで、仙台と山形を行き来する人のためにまとめたので、ぜひ最後までご覧ください!
まずは結論!!
個人的な結論としては、
- 学生が通学で使う場合は仙山線を使うべき
- 山寺に行く場合も仙山線
- 通勤や1回きりの利用は高速バスがおすすめ
です!この理由については以下で詳しく説明しています。
そもそも移動手段は何がある?
山形市から仙台市に向かう際にはどのような移動手段があるのかをまずはまとめます。
が考えられます。
それぞれの移動手段を紹介!
仙山線
仙山線は、JR東日本が運行する鉄道路線で、仙台市青葉区にある仙台駅と山形市にある山形駅を結んでいます。基本情報は以下をご覧ください。
所要時間 | 1時間5〜27分 |
料金 | 1166円(IC) 1170円(現金) |
運行本数 | 約1時間に1本 |
停車駅は、仙台、東照宮、北仙台、北山、東北福祉大前、国見、葛岡、陸前落合、愛子、陸前白沢、熊ヶ根、作並、奥新川、面白山高原、山寺、高瀬、楯山、羽前千歳、北山形、山形です。
種別には普通と快速があります。快速の停車駅は様々なパターンがあり、
- 仙台、北仙台、国見、陸前落合、愛子、作並、山寺、羽前千歳、北山形、山形
- 仙台〜愛子間の各駅、作並、山寺、羽前千歳、北山形、山形
- 仙台、北仙台、国見、陸前落合、愛子、作並、山寺〜山形間の各駅
の3パターンがあります。最も多いのは2のパターンですが、1のパターンも上り、下り2本ずつあります。3のパターンは上り(山形→仙台)に1本のみの設定があります。
座席は高速バスに比べるとかなり広いですが、若干席が硬く感じます。また、走行音はとてもうるさく、特にトンネル内は爆音がします。
高速バス

高速バスは、宮城交通と山交バスによって運行されています。基本情報は以下の通りとなります。
所要時間 | 1時間8分程度 |
料金 | 1000円 |
運行本数 | 7〜20分に1本 |
停留所は、仙台→山形であれば県庁市役所前、仙台駅前、広瀬通一番町、山形県庁前、南高前、山交ビル、山形駅前となります。山形→仙台の場合は、山交ビル、山形駅前、南高前、山形県庁前、広瀬通一番町、仙台駅前、県庁市役所前です。
運行本数は、仙台→山形であれば夕方から夜にかけてが多く、逆に山形→仙台の場合は、朝方が多くなっています。しかも山形県庁前⇄仙台市内であれば、上山〜仙台線もあります。詳しい運行本数についてはこちらのページをご覧ください。
車内は電車に比べると狭いですが、1時間強の辛抱なので、あまり気になる人はいないでしょう。走行音はそこまでうるさくはないです。
仙山線と高速バスの違い
仙山線と高速バスの違いとしては以下の4つが挙げられます。
- 運行している場所
- 料金
- 運行本数
- 定時性
運行している場所
仙山線と高速バスの違いとして、まずは運行している場所が挙げられます。
仙山線は、仙台市内であれば仙台駅を除き、少し中心部からは離れた場所を運行しています。この中には国見や東北福祉大前といった、近くに大学が存在する駅も含まれており、大学生が通学に利用することも多いです。また、山形市内も少し中心部からは離れていますが、山形市有数の観光地である山寺を通ります。山寺駅は、周辺住民や観光客も利用しますが、他にも天童や東根といった山形市よりも北に位置する市もアクセスしやすいため、そこの住民たちも利用します。
一方、高速バスは中心部を通るものの、仙山線に比べて停留所が少なくなります。ですから、仙台市、山形市の中心部にいきたい人向けと言えるでしょう。
料金
移動手段を比較する際に欠かせないのは料金でしょう。上でまとめたように、料金で言えば高速バスの方が安くなっています。ただ、高速バスはどこから乗って、どこで降りても料金が一定(山形市内のみの利用を除く)で1000円ですが、仙山線の場合は距離に応じて変わるため、例えば仙台駅→山寺駅を行く場合は、860円で済むため高速バスより安くなります。
また、定期券の場合を考えると仙山線の方がかなり安くなります。例えば仙台駅⇄山形駅(高速バスは仙台駅前⇄山形駅前)の場合、高速バスは1ヶ月定期で36,000円ですが、仙山線は30,190円(通勤)となります。しかも高速バスの定期には通学や通勤の区別はありませんが、仙山線にはあるため、例えば大学生の場合、同じ区間の1ヶ月定期で15,150円と高速バスに比べて半額以下の値段となります。
運行本数
運行本数は、高速バスが圧倒的に多いです。この点についてはそれしか言えません。
定時性
定時性とは、時間通りに着くかどうかの程度を言います。基本的にはバスよりも鉄道の方が定時性がよく、これは仙山線と高速バスについても同様のことが言えます。
ただ、仙山線は地震や雪のいった自然災害にとても弱いというのが、1年間ほぼ毎日仙山線を利用してきた私の感想です。地震が起きると昼ごろまで運転見合わせなんてことは普通です(安全確認のため)。また、雪により電車が動けなくなったり、落ち葉によって車輪が空転し、大幅に遅延することもあります。特に多いのが動物との衝突で、カモシカや熊、小動物との衝突で遅延はよくあります(毎月あるんじゃないかというレベル)。これは余談ですが、仙山線を運行するJR東日本仙台支社には車両が少なく、いつもぎりぎりの数で運行しているため、故障すると大変なことになるそうです。実際、1回だけですが、車両手配ができずに運行取りやめになったことがあります(しかもよりによって山形行き)。あと、他の路線の遅延のせいで車庫から電車が動かせず、遅延することも多々ありました。
一方、高速バスは山形自動車道や東北自動車道が通行止にならない限り運休になることはほぼありません(実際私は仙山線が運休した時は高速バスを利用していました)。もちろん地震や大雪などで通行止めになり運休することもありますが、その時は大体仙山線も運休しています。ちなみにこうなった時にどうしても仙台に行かなくてはならない時は、一旦東根まで向かい、いわゆる「48ライナー」に乗ることをお勧めします。ただ、高速バスはトンネル内事故などで途中で運転取りやめになることもあるのでそこは注意しましょう。
個人的な感想
まず言えるのは、1回きりの利用については高速バスの方がいいでしょう。理由としては、「運行本数が圧倒的に多い」「料金が安い」「早くつく(可能性が高い)」が挙げられます。また、通勤で利用する場合もお勧めします。確かに定期代は若干高いですが、運行本数や運休の可能性を考えると妥当かと思われます。
一方、通学で利用する場合は仙山線をお勧めします。なぜかというと、定期券代が圧倒的に安くなるからです。また、山寺といった、バスの通らない場所に行きたい場合も仙山線をお勧めします。