立山黒部アルペンルートってどんなところ?

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 この記事では富山県と長野県にまたがる「立山黒部アルペンルート」について、行き方や料金、どんな場所かについて解説しています。

立山黒部アルペンルートとは

 立山黒部アルペンルートとは富山県と長野県にまたがる山岳観光ルートです。東は長野県大町市の扇沢駅から西は富山県立山町の立山駅まで、バスやケーブルカー、ロープウェイなどの様々な乗り物を乗り継いで通り抜けることができます。

 全長は37.2kmにもわたり、6~7時間かけて通り抜けることができます。途中は北アルプスを通るため、なんと高低差は1,975mにもなります。なので道中も気候や植生の移り変わりを楽しむことができます。

 通行できる時期は4月中旬から11月末までとなっており、冬季期間は運休となっています。

アクセス方法

信濃大町と扇沢を結ぶバス

 立山黒部アルペンルートのアクセス方法は富山側からと長野側からの2通りがあります。

 まずは富山側ですが、電鉄富山駅から富山地方鉄道で立山駅まで直通する電車が走っており、所要時間は1時間強です。そして立山駅からケーブルカーに乗り換えて立山黒部アルペンルートに入っていきます。

 対して長野側は長野駅、もしくは大糸線の信濃大町駅からバスに乗って扇沢駅まで移動する必要があります。長野駅から扇沢駅までは1時間45分、信濃大町から扇沢駅までは40分ほどかかります。

立山黒部アルペンルートの内容

 ここでは実際に私が長野側の扇沢駅から富山側の立山駅まで通り抜けた際のルート内容をご紹介します。

扇沢駅~黒部ダム(関電トンネル電気バス)

扇沢駅

 朝の8時ごろに新宿駅を出発し、特急あずさ号で信濃大町駅まで向かい、そしてそこからはバスに乗り換え、約40分ほどで扇沢駅に到着しました。

関電トンネル電気バス

 扇沢駅からは関電の電気バスに乗り換えて黒部ダムに向かいます。ここは2018年までは関電トロリーバスとしてトロリーバスが運行されていましたが、現在では電気バスに置き換えられ、トロリーバスが走っていたトンネルを走行しています。

 およそ16分バスに揺られると着くのが黒部ダムです。黒部ダムは日本を代表するダムの1つであり、近くに設置されている水力発電所の「黒部川第四発電所」の名前を取って、「黒四ダム」とも呼ばれています。

黒部湖~黒部平(黒部ケーブルカー)

 黒部ダム駅からダムの上を歩いて黒部湖駅に移動します。そこから黒部平まで黒部ケーブルカーに乗車します。高低差は373mで、最大勾配は30°、所要時間は4分半ほどです。

 黒部平駅は標高1,828mにあり、2024年12月現在では鉄道事業法に基づく駅の中で最も標高の高い駅になっています。なお同年11月まではこの後紹介するトロリーバスの室堂駅が最も標高の高い駅となっていました。

黒部平~大観峰(立山ロープウェイ)

 黒部平と大観峰を結ぶ立山ロープウェイは、途中に支柱が1本も設置されていない「ワンスパン方式」のロープウェイとなっており、同方式のロープウェイは日本に立山ロープウェイとガーラ湯沢にある「ランド―」の2カ所のみとなっています。所要時間はおよそ7分となっており、標高差は488mとなっています。

 このロープウェイで着くのは大観峰です。ここは屋上に展望台が設置されているのみで、実質乗換駅として機能しています。

大観峰~室堂(立山トンネルトロリーバス)

 大観峰と室堂を結ぶ立山トンネルトロリーバスは、日本唯一のトロリーバスとして2024年11月30日まで運行されていました。なお後継として電気バスが運行予定となっており、その時期は2025年4月ごろを予定しています。

 そして着いた室堂は11月半ばながらも大雪で気温は氷点下9度ほどでした。それもそのはず、室堂駅の標高は2,450mで、この立山黒部アルペンルートの最高地点です。またトロリーバスが運行していた当時は室堂駅が日本で最も標高の高い駅として知られていました。

室堂~美女平(立山高原バス)

立山黒部アルペンルートの最高地点である室堂から約1,300m下にある美女平までを結ぶバスが立山高原バスです。このバスは山道を走行するため、カーブが連続し揺れます。そのため私は乗り物酔いを経験しました。弱い人は酔い止めを持っていく必要がありそうです。

 なお運行期間は4月から11月までとなっており、冬季期間は運休となります。またルートである立山有料道路はマイカー規制が行われているため、観光客は必ずこのバスを利用する必要があります。

美女平~立山(立山ケーブルカー)

 美女平と立山の間を結ぶのは立山ケーブルカーというケーブルカーです。高低差は487mで、所要時間は7分となっています。このケーブルカーは貨物も輸送するときもあり、このケーブルカーに貨物をくっつけて走行するそうです。

立山~電鉄富山(富山地方鉄道)

 立山駅と富山市中心部を結ぶのは富山地方鉄道です。立山駅はかなり廃墟感が漂う施設になっています。所要時間は1時間5分程度でまあまあ長いです。ただこの路線のおかげで富山市内から立山へのアクセスが非常に良くなっています。

料金

まずは扇沢~立山間の各乗り物の片道料金を下の表にまとめました。

料金扇沢黒部ダム
黒部湖
黒部平大観峰室堂美女平立山
扇沢1,8002,9504,6506,8509,85010,940
黒部ダム
黒部湖
1,8001,1502,8505,0508,0509,140
黒部平2,9501,1501,7003,9007,0007,990
大観峰4,6502,8501,7002,2005,2006,290
室堂6,8505,0503,9002,2003,0004,090
美女平9,8508,0507,0005,2003,0001,090
立山10,9409,1407,9906,2904,0901,090

きっぷの購入方法

 きっぷは現地でも購入できるほか、Webであらかじめ購入することもできます。

 Webで購入する場合は、まずこちらのページにアクセスします。そして会員登録をしたのちに、乗車券を予約・購入します。そして当日受取機で切符を受け取れば完了です。なお支払方法はクレジットカードのみとなっています。

まとめ

 今回は立山黒部アルペンルートについてご紹介しました。このルートは北アルプスを縦断できる、国内外でもあまりない観光ルートで非常に面白いです。日帰りだけでなく宿泊もできるので、興味のある方はぜひ利用してみてください。

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