この記事ではJR東海・西日本が提供するサービス、「スマートEX」「EX予約」について説明しています。
「スマートEX」「エクスプレス予約」ってなに?
「スマートEX」「エクスプレス予約」はともに、JR東海・西日本が提供する、東海道・山陽新幹線のネット予約サービスです。これらを使うことで、東海道・山陽新幹線を利用する際に様々な割引や特典を受けることができます。
これら2つに共通する特徴としては、
- ネットで簡単に予約ができる
- 予約変更が簡単に、手数料なしで行える
- 登録した交通系ICカードで乗車できる
- お得に乗車できる「早特商品」が使える(ただし商品によって価格が異なるものがある)
といったことがあります。また相違点としては、
- 乗車直前に購入する際にかかる料金が異なる
- 年会費が異なる(「スマートEX」は無料、「エクスプレス予約」は1100円)
- 入会手続きが異なる(「エクスプレス予約」はクレジットカードの審査が必要)
- 受けられる特典が異なる(「エクスプレス予約」のみが受けられる「グリーンプログラム」など)
- 「早特商品」の中でも価格が異なるものがある
が挙げられます。
基本情報
スマートEX

スマートEXではこのようなサービスが受けられます。
- 年会費無料
- 簡単ですぐ終わる登録
- ネットで簡単に予約
- 手数料なしで予約変更
- 交通系ICカードを利用しての乗車
- 常に200円割引の「スマートEXサービス」
- 「早特商品」の利用
ただし、この「スマートEX」の利用にはクレジットカードが必要なため、持ってない人は利用することができません。詳しくはこちらでご確認ください。
エクスプレス予約

エクスプレス予約では以下のようなサービスが受けられます。
- ネットで簡単予約
- 手数料なしで予約変更
- チケットレスで乗車
- お得な「EX予約サービス」「EX予約サービス(往復割引)」
- 「早特商品」の利用
- 貯めたポイントでグリーン車にグレードアップできる「グリーンプログラム」(条件あり)
ただし、年会費が1100円かかります。
このエクスプレス予約には2つの種類があり、JR東海エクスプレス・カードといった新たな専用のカードを利用するものと、普通のクレジットカードにプラスして利用するものがあります。
前者はJR東海エクスプレス・カード(JR東海)や「そうだ京都、行こう」エクスプレス・カード(JR東海)、ビューカード(JR東日本)、J-WESTカード(エクスプレス)(JR西日本)のいずれかのカードが必要となります。そのため、新たにカードを作る必要があり、「スマートEX」に比べて登録に時間がかかります。しかしこの場合は「グリーンプログラム」を利用することができます。
後者は既に持っているクレジットカードにプラスするだけなので新たにカードを作る必要がなくなりますが、「スマートEX」よりは登録に時間がかかります。また、「グリーンプログラム」は利用できません。詳しくはこちらでご確認ください。
「早特商品」ってどれくらいお得?
上で挙げられた特徴の中でも、皆さんが最も気になるであろう「早特商品」とはその名の通り、早めに予約することで割引が適用されるというシステムです。具体的にはどのような割引が存在するのでしょうか?
「スマートEX」「エクスプレス予約」に共通する「早特商品」の種類
「スマートEX」「エクスプレス予約」に共通する「早特商品」には以下の種類があります。
- EX早特(乗車日の3日前まで予約)
- EX早特21(乗車日の21日前まで予約)
- EXグリーン早特
- EXこだまグリーン早特
- EXのぞみファミリー早特
- EXこだまファミリー早特
それぞれには割引が適用されるための条件があります。以下はこれな1つ1つの特徴について書いていきます。またこれらの中で、「ファミリー」が名前に含まれないものには子供料金の設定はありません。
詳しくは以下の記事で解説していますので、よかったらこちらもご覧ください!
「スマートEX」「エクスプレス予約」で異なる割引
「スマートEX」「エクスプレス予約」で異なる割引には以下のものが挙げられます。
- 乗車直前における購入時の割引
- S Work席(2021年10月1日からスタート)
乗車直前における購入時の割引
この場合は「スマートEX」と「エクスプレス予約」で割引が異なります。
「スマートEX」の場合は、「スマートEXサービス」が適用され、通常の料金から200円の割引が適用されます。
それに対して「エクスプレス予約」の場合は、「EX予約サービス」と「EX予約サービス(往復割引)」の2種類が存在します。つまり、「エクスプレス予約」の場合は往復割引が存在するということです(片道の営業キロ数が600キロを超える場合にのみ適用)。この割引を利用した場合、例えば東京〜新大阪では1100円の割引となります(片道の営業キロが600キロ未満のため往復割引は適用されない)。
つまり乗車の直前、具体的には乗車の2日前から3分前までは、「エクスプレス予約」の方が安くなるということです。
S Work席(2021年10月1日からスタート)
2021年10月1日から新しくスタートするS Work席も、「スマートEX」と「エクスプレス予約」で割引額が異なります。S Work席についての詳細はこちらのページをご覧ください。
具体的な割引額は、上の「乗車直前における購入時の割引」と同様になっています。つまり、東京〜新大阪では前者が200円、後者が1100円の割引になります。
割引の例
のぞみ号の普通車指定席で東京〜名古屋間を利用する場合
東京〜名古屋間は通常、のぞみ号の普通車指定席で11300円かかります。では早特を使った場合どうなるのでしょうか?(普通車指定席の場合のため、グリーンの早特商品とこだま号の早特商品は除外してあります。また()内の数字は子供が利用する際の料金です。)
- EX早特・・・設定なし(設定なし)
- EX早特21・・・8960円(8960円)
- EXのぞみファミリー早特・・・9950円(4970円)
- スマートEXサービス・・・11100円
- EX予約サービス・・・10310円
こうしてみると、EX早特21はかなり安くなるということがわかります。ただしこれは上で説明した通り、乗車の21日前までに予約しないといけないため、早めに予定を組んでいる場合のみとなってしまいます。また、「EX予約サービス」では、990円安くなるため、往復分利用すれば年会費の元はすぐに取れてしまいます。
東京〜名古屋間を新幹線で移動する際に、どうやって切符を購入した方がいいのかについては、こちらの記事をご覧ください!
のぞみ号の普通車指定席で東京〜新大阪間を利用する場合
東京〜新大阪間は通常、のぞみ号の普通車指定席で14720円かかりますが、早特商品を利用すれば
- EX早特・・・設定なし(設定なし)
- EX早特21・・・11200円(11200円)
- EXのぞみファミリー早特・・・12570円(6280円)
- スマートEXサービス・・・14520円
- EX予約サービス・・・13620円
といった割引価格で乗車可能です。EX早特21が最も安く乗車することができ、EX予約サービスは1100円安くなるため、1回の利用で年会費の元が取れます。
東京〜新大阪間を新幹線で移動する場合、どう切符を買えば安くなるのかについてはこちらの記事をご覧ください!
「スマートEX」「エクスプレス予約」はどっちがいい?
以上のことから、こう言えるでしょう。
- 早特商品の多くは「スマートEX」「エクスプレス予約」のどちらを利用しても、価格が変わらない。
- 直前(乗車の2日前から3分前まで)の購入をする際は、年会費の元は比較的簡単に取れる。
つまり、計画は前々から決めて予約も3日前までに済ませる人は年会費無料の「スマートEX」を、乗車直前(乗車の2日前から3分前まで)の購入が1年に何回かある人はすぐに年会費の元がとれる「エクスプレス予約」がいいでしょう。また、貯めたポイントでグリーン車にグレードアップする「グリーンプログラム」を利用したいという人にもおすすめだと言えます。
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