この記事では常磐線で運行されている特急列車「ときわ・ひたち」について詳しく解説しています。特急「あずさ・かいじ」については以下の記事でご紹介していますので併せてご覧ください。
ときわ・ひたちとは
ときわ・ひたちは常磐線を走っている特急列車で,品川~仙台間で運行されています。使用している車両はE657系で,最高速度は130 km/hを誇ります。常磐特急として昔から多くの人々が利用しています。
ときわとひたちの違いはその運行区間です。ときわは主に品川~勝田間を運行しており,停車駅は主に品川・東京・上野・柏・土浦・石岡・友部・水戸・勝田となっています。所要時間は列車にも異なりますが,上野~水戸間を1時間15分ほどで結んでいます。
これに対してひたちは品川~いわき・仙台間で運行されています(ほとんどがいわき止まり)。停車駅は主に品川・東京・上野・水戸・勝田・日立・磯原・泉・湯本・いわき(・広野・富岡・大野・双葉・浪江・原ノ町・相馬・仙台)となっています。所要時間は上野~水戸間で1時間5分ほど,上野~いわき間で2時間10分ほどとなっています。ときわとは異なり,上野~水戸間にほとんど止まらないのが特徴です。
車両の特徴
先ほどご紹介しましたが,使用されている車両はすべてE657系となっています。2012年にデビューして以来,常磐線を最高速度130 km/hで駆け抜ける特急列車として運行されています。
車両は10両編成で品川方が1号車,仙台方が10号車となっています。全車指定席となっており,5号車はグリーン車です。お手洗いは奇数号車に設置されており,5号車には車いす対応トイレもあります。
乗車方法
特急券を買う
ときわ・ひたちは特急列車ですから乗車券のほかに特急券が必要になります。特急券は紙の切符のほかにインターネットで購入してそのまま乗れるチケットレスもあります。チケットレスで乗車する方法については以下の記事で解説しています。
紙の切符は駅の券売機等で購入することができます。券売機で購入する場合は画面の「指定席」を選択し,区間や日時,人数などを選択し購入できます。座席未指定券についても同様「指定席」から座席未指定券を選択できます。
特急券は指定席特急券と座席未指定券があります。後者の座席未指定券は乗る列車が満席だったり,時間が決まっていなかったりしたときに便利な切符です。名前の通り座席の指定はありませんので,乗車する際は座席の上のランプが赤色の席を利用できます。満席の場合はデッキなどに立って乗車することができます。座席未指定券ではグリーン車を利用することができません。
特急券なしで乗車した場合
特急券を購入せずに乗車した場合は車内で車掌さんから特急券を購入する必要があります。この場合,駅で買うよりも割高になりますので注意が必要です。また座席の指定はできませんので空いている席を利用しましょう。
Suicaで乗車した場合
乗車券を紙の切符ではなくSuicaを利用する人も多いと思いますが,区間によっては注意が必要です。Suicaにはエリアがあり,ひたちの場合は首都圏エリアと仙台エリアをまたぐ場合があります。例えば東京~仙台間を乗車する場合,東京~浪江間は首都圏エリアですが,小高(通過)から仙台までは仙台エリアとなります。
エリアをまたいでしまうとSuicaでの支払いができず,改札を通れなくなっていまいます。ですので首都圏エリア(品川~浪江)と仙台エリア(原ノ町~仙台)をまたいだ区間に乗車する場合は,紙の乗車券を購入する必要があります。
沿線の魅力をご紹介
ときわ・ひたちは常磐線という長い区間を運行しているので,沿線には多くの魅力があります。その中でもこの記事では3つご紹介します。
偕楽園(水戸駅)
偕楽園は日本三名園の1つにも選ばれているほど有名な庭園です。天保13年(1842年)に水戸藩第九代藩主徳川斉昭によって造園されました。
偕楽園では100種3000本の梅が特に有名ですが他にも桜やもみじなど,様々な季節でも楽しむことができます。4月には水戸の桜まつり、5月には水戸のつつじまつり、9月には水戸の萩まつりが行われており,多くの人が訪れています。
いわき湯本温泉(湯本駅)
いわき湯本温泉は有馬温泉、道後温泉と共に日本三古泉として知られています。また月岡温泉,磐梯熱海温泉とともに磐梯三美人湯にも数えられています。硫黄泉、塩化物泉、硫酸塩泉の3つの泉質が混ざった珍しい温泉として知られ,効能の豊かな温泉としても有名です。
とくに有名なのは「スパリゾートハワイアンズ」で,温泉とレジャーを組み合わせた全国有数の温泉施設となっています。
アクアマリンふくしま(泉駅)
アクアマリンふくしまはいわき市にある,東北最大級の水族館です。「楽しく学べる体験型水族館」ということで,観光施設としての側面と教育施設としての側面を持ち合わせています。
さまざまな展示はもちろん,釣りや炭火焼きといった体験や生き物の食事の観察なども行えるのが特徴です。施設内にはレストランも併設されているので,一日中楽しめるスポットとなっています。
まとめ
以上が常磐線の特急列車「ときわ・ひたち」と,その沿線のご紹介でした。常磐線はさまざまな観光地にあふれており,そこをめぐる手段としてときわやひたちが非常に便利です。また通勤通学の足としても利用しやすいので,ぜひ興味がある方は利用してみてはいかがでしょうか。