この記事では東京〜仙台間の移動はどのような選択肢があり、かつそれぞれにはどういったメリット・デメリットがあるのかも紹介していきます。
他の区間については以下の記事からご覧ください!
東京〜仙台にはどんな移動手段がある?
移動手段といえば、新幹線・バス・飛行機・船などが考えられますが、東京〜仙台間ではどうなのでしょうか。結論から言うと、
の3つの選択肢があります。これらについて1つ1つ見ていきましょう!
新幹線
おそらく最も利用客数が多い移動手段、新幹線について見ていきましょう。
運行本数
東北新幹線には「はやぶさ」「やまびこ」「なすの」といった名前を持つものがありますが、東京〜仙台間は「はやぶさ」「やまびこ」が運行されています。最速達列車の「はやぶさ」は基本1時間に1本の運行で、「やまびこ」は1時間に3本程度運行しています。混み合う時期には「はやぶさ」が増発されます。このことからも十分な運行本数があることがわかります。
所要時間
最速達の「はやぶさ」は、東京〜仙台で90分強かかります。「やまびこ」は列車によって停車駅が異なるため、幅はありますが、中でも本数の多い東京・上野・大宮・宇都宮・郡山・福島・仙台に停車するものは東京〜仙台で2時間程度かかります。ですから、急いで仙台に行きたい人は「はやぶさ」に乗り、ゆっくりでいい人は「やまびこ」に乗るという選択がいいでしょう。いずれにせよかなり早く目的地に到達することができます。
料金
まず「はやぶさ」「やまびこ」のどちらも、東京〜仙台間の運賃は6050円かかります。それに加えて、特急料金がかかります。「はやぶさ」の場合は全車指定席のため指定席特急料金のみの設定で、5560円、つまり運賃と特急料金の合計で11610円かかります。グリーン車に乗る場合は追加で4190円、グランクラスに乗る場合は追加で9430円かかります。つまり「はやぶさ」の場合、東京〜仙台間では
- 普通車・・・11610円
- グリーン車・・・15800円
- グランクラス・・・21040円
となります。
それに対して「やまびこ」は特急料金が安くなります。普通車は自由席と指定席があります。前者は運賃に特急料金の4510円を加えた10560円、後者は5040円を加えた11290円となります。またグリーン車は運賃にグリーン料金4190円をプラスして14750円、グランクラスはグランクラス料金の7340円をプラスして、17900円となります。「やまびこ」のグランクラスは「はやぶさ」とは異なり、アテンダントは乗務していません。つまり「やまびこ」の場合、東京〜仙台間では
- 普通車(自由席)・・・10560円
- 普通車(指定席)・・・11290円
- グリーン車・・・14750円
- グランクラス・・・17900円
となります。
安くても1万円はくだらないのか…と思ったあなた。東北新幹線には格安で新幹線に乗る方法があるんです!この方法を使えば同じ東京〜仙台間の「はやぶさ」でも
普通車・・・5600円グリーン車・・・7420円グランクラス・・・9000円
「やまびこ」でも
普通車(指定席)・・・5440円グリーン車・・・7260円グランクラス・・・8840円
で乗れてしまうんです!(条件はありますが)詳しくはこちらの記事で紹介しています。(→こちらの記事で紹介している方法のうち、トクだ値は、2021年12月現在、東京〜仙台間の設定がないため、利用することができません。)
快適性
新幹線に乗ったことのある人ならばわかると思いますが、新幹線の快適さは、さまざまな交通手段の中でトップレベルと言っても過言ではありません。座席は普通車でも十分に広く、揺れも騒音も少ないです。机も備わっているため、ご飯を食べたり、仕事をすることもできます。もちろんトイレもあるため、心配なく移動することができます。
高速バス
利用者がおそらく新幹線の次に多いであろう、高速バスについてみていきましょう!
運行本数
そもそも高速バスには運行する時間帯が2つあります。それは昼行バスと夜行バスです。名前の通り昼行バスは日中に移動するバスで、夜行バスは夜のうちに移動するバスとなっています。
昼行バスの運行時間帯は、早くて6時半ごろならあります。最も運行本数の多い時間帯は9時半ごろか昼過ぎです。基本的には午前中や昼頃に出発し、午後に着くバスが多いですが、中には夕方に出発して、夜に着くようなバスもあります。
夜行バスの運行時間は東京〜仙台間は日付が変わる頃に出発し、朝早くに到着するものが多いです。運行本数は昼行バスよりもやや多くなっています。
これらのことから分かる通り、高速バスの最大の特徴は夜の鉄道などが運行していない時間帯にも移動が可能であるという点です。ただ、時間帯によってはほとんど運行していないなどのデメリットもあります。
所要時間
ほとんどの高速バスは東京〜仙台間は約6時間で移動することができます。バスごとの所要時間の幅はあまりありません。
料金
利用するバスや時期によって異なりますが、安くて2500円程度、高くても5000円程度で乗ることができます。基本的には値段の差が快適性の差と考えて良いでしょう。
快適性
乗るバスにもよります。例えば安いバスだと普通の観光バスのような4列シートに座る感じで窮屈に感じますが、高いものだと3列で、かつそれぞれが独立した席でゆとりのある設計になっています。中には車内にトイレがついているバスもあります。ただ高いバスであっても、新幹線と比べれば快適さで言えば劣ってしまいます。ただ、特に夜行バスでは宿泊も同時にすることができ、昼行であっても格安で移動できるというメリットを考慮すれば、高速バスという選択肢も十分ありだと言えます。
在来線
普段あまりこの選択をする人はいないかもしれませんが、特定の期間では多くなる在来線で行く場合についてみていきましょう!
運行本数
東京〜仙台間を移動するルートとしては東北本線回りと常磐線回りの2つがメジャーです。基本的には東北本線回りの方が早く着くことが多いですが、時間帯によっては常磐線回りの方が早い時もあります。
東北本線回りでは東京〜宇都宮までは宇都宮線という名前で首都圏で走っています。もちろんこの区間は首都圏を走っているだけあって運行本数は非常に多いです。宇都宮〜黒磯までも1時間に2本程度あります。運行本数の一番少ない黒磯〜白石でも1時間に1本と、極端に少ないわけではなく、接続が考えられているため待ち時間が少なく済みます。白石〜仙台は1時間に2本程度と基本的には全線で「運行本数が少なすぎる!!」なんてことにはならないでしょう。
常磐線回りでは、東京〜上野はもちろんのこと、上野〜水戸あたりまでは十分な運行本数があります。水戸〜いわきも1時間に1本程度あるため、そこまで駅で電車を待つ必要がありません。いわき〜原ノ町は12時14分の列車が出た後、15時19分まで電車がなく不便ですが、その時間以外であれば1時間に1本程度あります。原ノ町〜仙台は1時間に2本程度あります。ですから常磐線も、途中の区間で特定の時間電車がないことはありますが、その時間を避ければ少なすぎるなんてことはありません。
所要時間
東北本線回りの場合は待ち時間を含めて7時間程度かかります。それに対して常磐線回りは少し移動距離が長くなるため、7時間20分程度かかります。これから分かる通り、他の交通手段(新幹線やバス)よりは長くかかってしまいます。
料金
東北本線回りで普通に乗車券を買うと、6050円かかります。常磐線回りは6380円です。しかし、お得な切符を使えばかなり安く移動できます。
そのお得な切符の代表格は皆さんも知っているであろう、「青春18きっぷ」です。これは毎年春、夏、冬に発売され、その期間内のみで使用が可能である切符で、1日JRの在来線が普通列車にかぎり乗り放題となる切符です。5日分で12050円、つまり1日あたり2410円で移動できることになります。この5日分は必ずしも5日連続で使用しなければいけないわけではなく、1人で別々の日に使ったり、同じ日に5人が使うなんてこともできます。
しかし、1日あたりの料金で行ったらさらに安くなるきっぷがあります。それは「北海道&東日本パス」です。これは7日分で11330円、つまり1日あたり1618円程度で移動できます。ただしここで注意したいのが、「青春18きっぷ」と同様に季節限定であること、そして「青春18きっぷ」とは異なり、7日間連続でのみ使用可能で、JR全線ではなくJR東日本と北海道の管内のみで使えるという点です。
快適性
どちらの行き方でも首都圏の場合はグリーン料金を別に支払えば、グリーン車も乗ることができます。ただグリーン車に乗らないのであれば結構しんどいです。いつも使う電車に7時間乗ることを想像してみるとわかります。特に仙台地区でE721系に乗ってしまうとお尻がとてつもなく痛くなります。トイレは大体の車両についていますので、その点はあまり心配いりません。
ただ風景については一番良いと言っていいでしょう。新幹線や高速バスは騒音の関係から壁が高くなっていることが多く、あまり風景が楽しめないことがありますが、在来線の場合はそういうことが少ないので流れゆく風景を思う存分に楽しむことができます。
結局どれがいい?
これまでの考察から、以下のことが言えるでしょう。
移動自体にはあまり主眼を置かない人・急ぐ人・お金に余裕がある人
この人たちは新幹線一択でしょう。安く乗ろうとしても他の移動手段と比べたら高くなってしまいますが、快適性はピカイチですので、楽しい旅行や移動をすることができます。
安く済ませたい人・時間を有効活用したい人
この人たちは高速バス(夜行バス)がいいでしょう。在来線並みの交通費で、夜行バスならば宿泊まで済ませられるのでおすすめです。しかし、あまりにキツくて一睡もできない人は割といるので入念な準備が必要です。
鉄道が好きな人・ゆったりと風景を楽しみたい人
この人たちは在来線がおすすめです。青春18きっぷが使える期間ならばかなりお勧めします。高速バスとあまり変わらぬ料金で行けるだけでなく、移動するときに見落とされがちな途中の区間に生きる人々の生活も感じ取れるため、他の交通手段にはない体験ができます。ただ、7時間も電車に揺られるので、ある程度は覚悟が必要です(そこまで身構えたり、敬遠したりする必要もありませんが)。
まとめ
以上、東京〜仙台における交通手段を比較してみました。他の区間についても同様に比較していきたいと思いますので、何か比較して欲しい区間がありましたら、コメントで教えてください。ここまでお読みいただきありがとうございました!
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