この記事では筆者が実際に東京近郊区間で行った大回り乗車のルート例について紹介しています。併せて大回り乗車についても紹介しています。
また仙台近郊区間についても以下の記事で大回り乗車のルート例をご紹介しています。併せてご覧ください。
大回り乗車とは?
大回り乗車は一部の都市圏で行うことができる乗車方法の俗称です。
通常切符を買う際は、乗車駅と降車駅を移動する際に乗車した距離数だけ料金が変化します。しかしながら都市部では路線が数多く存在し、きっぷやICカードの入場記録からではどのルートを使って来たかがわからないため、ルートごとに切符の値段を変えることが困難です。
そこで一部の都市部では「近郊区間」が設定されており、そのエリア内であればどのルートを使ったとしても、乗車駅から降車駅までの最短ルートで来たものとして料金計算がされます。例えば東京駅から神田駅までの切符を買ったとして、通常は山手線内回りで移動するかと思いますが、そこを遠回りの外回りで移動して、山手線をほぼ一周して神田駅で降車しても、移動した距離数は異なっても最短距離で来たことになるため、料金は同じになります。
このルールを応用したのが「大回り乗車」で、隣の駅までの切符を買い、その駅まで行くルートを遠回りにして長時間列車に乗るというものです。
例外はありますが、基本的なルールは単純で、
- 同じ区間(駅)を2度通ってはいけない
- 途中下車(改札の外に出る、もしくは途中の無人駅に降り立つなど)をしてはいけない
です。
今回の記事でご紹介する大回り乗車は,東京近郊区間での大回り乗車となります。東京近郊区間とは以下の画像に示した区間を指します。ただし新幹線は含まれません。

この区間内で先ほど説明したルールに則って大回り乗車を行います。
実際に行ったルート例
以下は実際に筆者が行った大回り乗車のルート例として3つをご紹介します。
川越線ルート

ルート情報
- ルート:東京(上野東京ライン)大宮(川越線)川越(川越線)高麗川(八高線)八王子(中央線)新宿(山手線)渋谷
- ルート長:132.5 km
- 運賃:210円
- 所要時間:約3時間半
ルートの経緯・感想
このルートは上京してから初めて行った大回り乗車になります。このルートにした理由としては,
- 一度大宮~川越間のみ乗車したことのあった川越線を走破したかった
- 夕方から渋谷付近で用事があった
がありました。時間的余裕がそこまでなく,また上京したてで東京の地理にも弱かったために,やや短めのルートとなっていますが,再現しやすいのではないでしょうか。
ルートも東京らしい都心部と埼玉や東京の田舎を通ることができ,非常に起伏に富んだルートと言えるでしょう。
房総ルート

ルート情報
- ルート:吉祥寺(中央線)御茶ノ水(中央総武線)錦糸町(総武本線)千葉(成田線)松岸(総武本線)成東(東金線)大網(外房線)安房鴨川(内房線)蘇我(京葉線)東京(横須賀線)武蔵小杉(南武線)立川(中央線)三鷹
- ルート長:452.0 km
- 運賃:150円
- 所要時間:約12時間15分
ルートの経緯・感想
このルートは東京で行った大回りのうち,本格的に行った初めてのルートとなります。
- 行ったことのない房総半島を一周してみたかった
というのがこのルートを選んだ動機です。実際行ってみて,海を近くで感じられ,非常に興奮した記憶があります。ただし,千葉より先は乗換駅の設備があまり充実しておらず,また座席も堅いので苦労したのも覚えています。房総半島を一周してみたい人におすすめのルートです。
湘南ルート

ルート情報
- ルート:吉祥寺(中央線)東京(東海道本線)川崎(南武線)尻手(南武線)浜川崎(鶴見線)鶴見(京浜東北線)横浜(東海道本線)茅ヶ崎(相模線)橋本(横浜線)八王子(中央線)三鷹
- ルート長:154.5 km
- 運賃:150円
- 所要時間:約5時間
ルートの経緯・感想
このルートは,
- 大回り乗車では有名な「浜川崎駅」の乗り換えを実際に行ってみたい
- 相模線を走破したい
という理由からこのルートになりました。実際に行ってみた感想としては,鶴見線沿線の工業地帯の風景はなかなか見られるものではないため,非常に見ごたえのある車窓でした。また相模線も郊外にありながらも活気のある路線で,沿線の開発がよくわかる面白い路線でした。湘南のほうに足を延ばしたい方にお勧めのルートです。
まとめ
以上が東京近郊区間の大回りルートのご紹介でした。東京近郊区間は非常に大きいため,さまざまな車窓がみられるルートを様々考えることができます。また所要時間なども予定や気分に合わせて自由に変えられるのも魅力です。ぜひ皆さんも大回り乗車をしてみてはいかがでしょうか。